「バイク買取」の張り紙を99%信じてはいけない理由

「こちらのバイクを〇〇万円で買い取ります!」と張り紙がされたという情報をTwitterなどでよく見かけます。そもそも頼んでもいないのに勝手に査定する業者なんて怪しいものですが、実際張り紙の内容は99%嘘っぱちだと言っても過言ではありません。

それどころか、こんな張り紙がされたら盗難にも警戒しなければならないのです。

張り紙の買取業者はなぜ信頼できないのか?

実は私もバイクを所持していて、マンションの駐輪場の一角に保管しているのですが、今まで何度か買取の張り紙をされたことがあります。マンションの敷地内に勝手に入ってくる時点で常識を疑わざるを得ませんが、さらに怪しいのが張り紙に書かれている内容です。

実際、その張り紙を見つけた私はすぐ剥がして、紙に書かれていた業者名で検索してみましたがそんな店舗は存在せず、住所も書かれていたのでGoogleのストリートビューでも調べてみましたが、そこに映ったのはバイクがたくさん置かれた店舗ではなく、バイク一つ置かれていないただの民家でした。

買取業者でないことはもう明らかだったのですが、さらに私は好奇心から紙に書いてあった電話番号にも電話をかけてみました(※本来ならやるべきではありません)。しかし、予想通りというべきか電話が繋がることはなく調査はそこで終了となりました。

このように張り紙をするような買取業者は架空業者である可能性が非常に高いのです。


1%の確率で本物の買取業者もいる?

先ほどお伝えしたようにバイク買取の張り紙は基本的に信頼してはいけないものですが、ネットで調べてみると本物の買取業者もいたとの情報がありました。どうやらその業者は昔からあるバイクショップで、ネットが発展する前から張り紙による宣伝を行い買取実績もかなりあったとのことです。

また、バイクの持ち主から「張り紙はやめて欲しい」と言われるとすぐに謝罪し、その誠実な対応が功を奏したのか、結果的に売却まで成立したとのことです。このようにちゃんとした買取業者もいるにはいるのですが、事例としてはほんの一握りしか存在していません。

そのため、張り紙に対しては常に疑いにかかるくらいの気持ちを持っていた方が無難でしょう。

張り紙は盗難の予兆!

なぜ架空の買取業者はわざわざ張り紙をするのか…その理由として一番可能性が高いと考えられるのが「バイクを盗むための下準備」ということです。この場合、張り紙の内容自体に大した意味はなく、張り紙をしたバイクの状況がポイントとなってきます。

バイクを盗む窃盗団からすれば、もちろん盗みやすいに越したことはありません。そこで買取業者を装って張り紙を使い、目を付けたバイクが頻繁に乗られているのか、持ち主が定期的に様子を見に来ているのかなどをチェックするのです。

張り紙がすぐ剥がされるようならそのバイクを盗むのはリスクが高いから避ける、張り紙が長期間放置されるようなら狙い目…という訳です。「本当にそんな簡単に盗まれるの?」と思うかもしれませんが、実際ネット上では「張り紙されてから2週間後に盗難された!」など盗難被害に遭われた方もいるようですので、決して甘く見てはいけません!

盗難を防ぐための対策

バイクは一度盗まれてしまうと手元に戻ってくる可能性は極めて低いと言われています。そのため、盗難保険に申し込まれている方も多いようですが、そもそも盗まれないための対策もしっかり行うことが重要です。防犯対策と言っても色々ありますが、窃盗団によってはプロ並みの知識と技術を持っており、生半可な対策では簡単に突破されてしまいますので注意が必要です。

そこで、防犯の基本となるのはやはりバイクロックですが、ハンドルロックだけでは到底足りません。また、安価なバイクロックも容易に解除されたり破壊されたりしますので、それなりのお金をかけて準備すべきだと言えます。

オススメはチェーン径が太いチェーンロックです。

防犯性・汎用性ともに高いので使いやすく、取り回しも簡単です。また、ポールや柵など移動できないものとバイクをチェーンで繋ぐ「地球ロック」をすれば、より盗まれにくくなるでしょう。他にはイモビライザー(バイク盗難防止アラーム)もオススメです。

エンジンキーに入った電子チップと車体に備えられたイモビライザーがID照合するというものです。照合OKであればエンジンを掛けられますし、照合できなかった場合はエンジンが掛からないだけでなく大音量でアラームが鳴ります。

電池式のアラーム付きバイクロックと違って、バイク本体から電源をとるため電池切れの心配がない点もメリットです。取り付けるのにコツが必要ですので、難しければ業者に依頼するのが良いでしょう。このようにバイクロックを堅固にするだけでも高い防犯効果を得られますが、盗難防止グッズは他にもたくさんあります。

どれを使うかは状況によって人それぞれ異なってくると思いますが、意識すべきポイントは「面倒だと思わせること」です。盗む側もリスクや時間をかけたくないはずですから、一筋縄ではいかない防犯対策を施せば諦めて帰ることでしょう。

張り紙を防ぐための対策

張り紙自体に危険性はありませんが、人によっては「よくわからないヤツに愛車に触ってほしくない!」という方もいると思います。

そこで、対策として挙げられるのは「そもそも張り紙をされない状況を作る」ということです。先ほどお伝えした防犯対策を施すことはもちろん、バイクにカバーをかけたり、人目が付く場所や監視カメラのある場所に駐輪したりするのも効果的です。

「簡単に張り紙をされてしまう状況=窃盗団が盗みやすい状況」とも言えるので、張り紙の対策を行うことが防犯対策にもなるということです。

もし張り紙をされてしまったら・・・

これまでお伝えしてきた対策を行ったとしても、張り紙をされるケースはあります。私の場合、バイクにカバーをかけて地球ロックもしていたのですが、カバーの上から張り紙をされました。これが「お前のバイクは盗めるぞ」という暗示なのか、あるいは何も考えずにとりあえず張り付けただけなのか今となってはわかりませんが、ちゃんと対策した上で張り紙をされたので結構不安になりました。

他にも私のような経験をされた方はいると思いますが、もし張り紙を見つけたらすぐ剥がすことが大切です。そのまま放置してしまうと、持ち主が警戒していないと思われて標的にされるので、普段あまり乗ることがなくても定期的に様子を見に行った方が良いでしょう。

また、可能なら保管場所を一時的に変えてみるということも検討してみてください。

詳細(バイクランド - 中古バイク買い取り)